角膜表層のキズ(びらん)
ドライアイは涙の量の減少や涙の質のバランスが崩れることによって目の表面(角膜、結膜)に起こる病気です。その数は若年者から高齢者まで2,200万人とも言われています。
涙は目の表面(角膜、結膜)を守るバリアのような働きをしていますので、涙の減少で涙膜が崩れると目の表面が乾燥してしまうと角膜や結膜にキズができ、ザラザラした異物感、
かすみや眼精疲労等を感じてきます。原因は不明ですが、要因として様々なものがあります。
しかし、初期では疲れ目、充血、異物感、視力低下などの症状を強く感じないのもありますし、自身で病気としてあまり認識されないこともあり、すぐに眼科受診をしないのも事実です。
ドライアイの治療に使われる点眼液は働きの違いにより、いくつかの種類があります。
以上の点眼薬を症状や所見に合わせて、ドライアイ治療に使われています。
点眼液で効果が得られない場合は、涙点閉鎖による治療を行います。 涙の排出口である涙点を涙点プラグで閉じ、涙の流出を抑えて、涙を目の表面に十分にためる方法です。
特殊なコラーゲンを涙点から涙小管に注入し、ゼリー状のコラーゲンを固せるために温湿布(約10分)をします。
固まったコラーゲンは徐々に分解、溶けていくため、個人差ありますが、約1~2月間の効果が持続します。
いつもより乾燥を自覚している時期、特に乾燥する期間などに液体コラーゲンプラグは有効です。
シリコンや合成樹脂製の涙点プラグを涙点に挿入します。素材がコラーゲンではないので長期間使用ができます。ただし、脱落や劣化があった場合は交換が必要となります。適応は主に重度のドライアイ治療に使用します。
パンクタルプラグ挿入時
パンクタルプラグ挿入後
涙点に挿入されたプラグ